Season8 Act1 帰還

• ・ロスチェスト地域に苦痛の地下室ダンジョンが追加されます。
• ・「残された火種」外伝クエストをクリアすると入場出来るようになります。

底なし坑道の下に広がる、グリムシーカーの秘密空間。
死を覚悟したグリムシーカーの信徒たちが身を投げて冒険者たちの歩みを遅らせ、鉱山の地下深くでは誰かを供物に捧げて消滅を降臨させる儀式を行っているという噂が、不吉な気運と共に漏れ出してくる。
一方、苦痛の地下室で冒険者たちはグリムシーカーの大司祭である白華のマンダリンと対峙するが……。

白華のマンダリン (Mandarin, the White Flower)

「だから二人には黒い大地支部を任せたい。」
話を切り出したのは予言者だったが、マンダリンはローゼンバーグの顔色をうかがった。
計画のために命をかけろという予言者の言葉を聞いても
ローゼンバーグはいつものように無表情で立っていた。

「ローゼンバーグ、覚悟はできている?」
無理に茶化すような表情を作ってマンダリンが尋ねた。
生きるだけ生きた自分の命は少しも惜しくない。でも……

「死ぬことは怖くありません。ただ、消滅が降臨した後の変化した世界をこの目で見られないことだけが残念ですね。」
ローゼンバーグの淡々とした声に、マンダリンは内心で感嘆を禁じ得なかった。
頼りない小さな子供だったのに、いつの間にか大人になっていたのか。

しばし言葉が出なかった予言者の視線が、遠くに向けられる。
「ありがとう、君たちの犠牲が数多くの命を救うだろう。」
道着の下で握られたマンダリンの手に力が入る。
儀式のためならば、どんな手段も辞すまいと固く誓いながら。

愚かなシドル (Cidre, the Fool)

「そんなに修練していたら、お前の体が先にダメになるぞ。」
数時間、自分を見守っていた老人の言葉にも、シドルは何も答えなかった。
ただ黙々と足首に撒かれた包帯をきつく締めて、またサンドバッグを蹴る準備をした。

「……愚かな奴め!」
老人が発した声には、謎の力がこもっていた。
シドルは本能的に顔を上げて、老人を真っすぐ見据えた。

予想とは違って、老人は優し気な顔で自分を見下ろしていた。
「そうだな、諦めが悪いのもある意味では才能だ。お前のネンは猛烈に燃え上がっているのだろう。」
拒否できない声がシドルを惹き付けた。

「共に行こう。男の子を弟子にすることになるとは思わなかったが。」
老人の恥ずかしそうな声には笑いがにじんでいた

悟りし者ウーゾ (Ouzo, the Awakened)

「まだネンが冷たすぎる。」
手を止めたマンダリンの口から、湯気のようなため息が流れ出た。
師匠の言葉通り、彼女のネンは洞窟の壁面に霜を作っていた。

「ネンというのは本来、冷たすぎても熱すぎてもダメなんだが……」
ウーゾは落ち着いた表情で師匠の次の言葉を待っていた。
マンダリンは彼女と初めて会った時のことを思い浮かべた。
今と同じ表情で涙一滴流さなかった子供の姿がウーゾの上に重なる。

「生まれ持った性格はどうしようもないか。」
マンダリンは笑いながら彼女の頭を撫でた。
師匠の温もりが冷たく凍り付いた空気を超えて伝わって来る。

「そろそろ、行こうか。」
ウーゾはいつまでも師匠の後を追うつもりだった。
たとえ、そこが地獄のような火の海であっても。

苦痛の地下室 - ダンジョン情報

• ・ダンジョン入場レベル: 100レベル
• ・一日入場回数: なし
• ・難易度: ノーマル / エキスパート
• ・エキスパート難易度はノーマル難易度よりも材料支給量及び装備ドロップ率が高く設定されています。
• ・抗魔力: ノーマル5540 / エキスパート5750
• ・疲労度: 固定疲労度8消耗
• ・パーティー: パーティー可能
• ・入場材料: なし

苦痛の地下室 - 基本報酬

• ・ダンジョンを進行すると獲得できる基本報酬です。

苦痛の地下室　-　特別報酬

• ・キャラクター別に、ダンジョンクリア時に最大2回まで支給され、その後もダンジョン進行時の基本報酬は毎回獲得できます。　(毎日6時に回数初期化)