Season6 Act6 任務開始#2

師匠、質問があります。
一体なぜ平凡な学生だった私を後継者に指名したのですか?
今さらそれを聞くか? と言われても構いません。
どのみち死人に口なしですから。
まさかあの件のせいではないと思いますが、念のため確認させてください。

十分に発達した科学技術は魔法と区別することができない。

師匠が一番好きな言葉、そして私の一番好きな言葉。
たかがこれだけのために私を後継者にしたのなら、師匠は本当にまぬけな方です。
だって私以外の弟子は誰も共感できなかったじゃないですか。

どれだけ大変だったか分かりますか?
国家級の予算が投入されるC.P.Projectの総責任者だなんて、
ご存知の通り、私は成績も良い方ではありませんでした。
当然知ってましたよね。師匠が私の点数を付けたんですから。
おかげで人々を説得するのがちょっと大変でしたよ。

たまに思わずため息が漏れることもあります。
結局師匠の夢を叶えるために
睡眠も十分に取れないまま研究に研究を重ねて、
大小様々な事故に巻き込まれて、
私の青春をすべて捧げてしまったという考えが浮かぶ時なんかに。

その中でも一番腹立つのは何か分かりますか?
結局師匠が正しかったということです。

―初代コアマスターの墓碑の前にて、最初のパスファインダーの独白