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    真覚醒ストーリー 魔槍士編

    2023.11.01 14:14

こんにちは!
GMフォルテです。

今日から11月ですね!
あと2ヵ月で今年も終わりだという事実に震えが止まりませんが、
毎日を大切にやり残していることを進めていきましょう😆

開催日が迫っているARAD PARTY2023ですが、
特設ページは皆さんご覧いただけましたでしょうか!?
今回は物販にGMおすすめシールなんてものを用意してみたりしたので、
興味のある方はぜひご購入下さい!!
5枚入りなので未公開のシールの絵柄もお楽しみに✨

残る真覚醒ストーリーもあと僅か。
今回は魔槍士の真覚醒ストーリーをお届けします🎵
戦闘奴隷だった彼らのストーリーは元々重いものでしたが、
果たしてどんな物語が彼らを待ち受けているのでしょうか。
最後までぜひご覧下さい🙂



真バンガード

空の果てと言われてもおかしくないほどの高い塔に、2人の男の姿が見える。
沈黙に耐えられなくなったのか、それとも気になっていたのか、若い男が我慢できずに口を開いた。

「いかがでしたか?」
「誰よりも泰山に相応しい者であった」

いつもとは違い、率直に答えを吐き出した老人に、若い男は驚いた表情を浮かべた。
凄まじい闘志を持つ者であったということを、老人の眼差しを見て察した。
しかし、泰山とは……毒入りの聖杯のようなものだ。
この老人の圧倒的な武力を前にして屈せぬ者がいたとは。

「あなたなら、泰山も斬り倒せるのではないでしょうか」
「ゆえに斬った」

婉曲できぬ者は結局折れてしまう。下手をすれば二度と戻れなくなるかもしれない。
実際、そのような傾向を曲げぬ者たちは、皆同じような末路を辿る。

「今回の比武をきっかけに、彼は柔軟さを学んだのですね」
「そなたはあの者の凶悪な魔槍をどう感じた?」

若い男は、男が最後まで手放すことのなかった魔槍を思い浮かべた。
まるで槍が自らの意志で戦っているかのように、持ち主でさえ支配してしまいそうな、あの猛悪なオーラを忘れるわけがない。

「そなたはあの者に柔軟性が必要だと思うか?」

敗北が分かっていても、傲気のような闘気を燃やしていた男。
そして、その男の全てを飲み込んでしまいそうな恐ろしい魔槍。
男がこの敗北を機にさらに強くなることができれば……
そして自身の魔槍を超える時が来たら……
何かに気付いたのか、若い男は目を大きく見開き笑ってみせた。

「比武ではなく、『再錬』だったのですね!」

老人は何も言わず向きを変えたので、それ以降会話は続かなかった。
若い男も後を追うが、頭の中で不可能だと思い込んでいた状況を想像してみた。
戦場を突っ切り、天滅の魔槍を振るう不死者の姿を。

真デュエリスト

単に自分の心を軽くするために槍を揮った。
どうなってもよかった……とにかく過去を拭い去りたかった。
自分は槍を扱うことしかできないから、何千、何万回も槍を突き出す。
そうすれば、過去も今もその先も……そして彼らすら記憶から消えると思った。
しかし、根を伸ばした小さな種は、明らかに自身の槍術として発現されたのだ。
細身で穂の薄い槍だった。

担いでも重さを感じない槍だった。
罪悪感というもっともらしい言葉で感情を包み込み、それを贖罪という箱に封じて必死に目を背けてきた。
罪に直面するのが怖くて、ひたすら逃げ回っていた。
贖罪という蜃気楼を追い、幾度となく槍を揮った。
しかし、槍から罪悪感の重みが消えることはなかった。

長い間逃げ続けた末に、私はようやく気付いたのだ。
彼らの記憶を消してはならない。
みんなの記憶から消えたとしても、私だけは彼らを忘れてはならない。
私のすべきことは、彼らの死の重みを全てこの槍に乗せることだ。
そして息を引き取る直前まで、この槍の重みに耐えてやる。

逃げるために足掻いていた彼らの記憶をこの槍に……
槍を鋭敏に振り回してみる。
蜃気楼の饗宴が無数に繰り広げられた。
これは私の姿? それとも彼らの……?
どちらでもよかった。
私は彼らの名と生と死の全てを引き継いだのだ。
軽かった槍がこの日だけ少し重いと感じた。

真ドラゴニアンランサー

熟練したハンターであるほど、全ての状況を自らが舵取りしようとする。
獲物がどのように攻撃してくるか、どの方向に逃げるのか、
どのタイミングで獲物の息の根を止めるか、手に入れた力はどう使うか、
何事も計画的に実行することで、完璧に獲物を制圧できる。

この力を今扱うにはあまりにも危険だ。
駆使できないなら、使わないでいた方がいい。
それが暴走した仲間たちの意志をつなぐ道である。
結局、ハンターは自らが作った限界の枠に閉じ込められてしまうのだ。
明るい月が少し物悲し気に見えた。
槍先に振動を感じた。

敗北を一度味わってしまった。
一片の悔いも残らない圧倒的な敗北を。
その時になってようやく、ハンターは恐怖に蝕まれたせいで視野になかったものが見え始めた。
自身の過信が、むしろ体を鈍らせていたのだ。
全てを支配しようとする傲慢さが視界を遮っていた。
新たな狩りを始めるには、初心の頃の無謀さが必要だった。
ハンターは何も言わず槍を握りしめた。
避けることのできない、もう最後かもしれない狩りの準備をしなければならなかった。

ハンターは長い間、様々な魔獣に餌を与え続けて肥やした種を差し出した。
魔獣の王があれほどまでに欲していた、食べごたえのある巨大な気運。
これ以上ないほどに魅力的な餌だが、もし失敗すればハンターを死に追いやる危険な餌である。
まさに背水の陣であった。
種に近づく魔獣の王、リヴァイアサンの気運は何の躊躇いもなくその餌に喰らいついた。
ハンターはじっと、その種を食べ尽くすリヴァイアサンを見つめていた。
ハンターの鋭い感覚で手がかりを探し回る。
手慣れた眼識で2つの力の繋がりを。
そして、ついにハンターは口元に笑みを浮かべた。

「見つけた」

寂寞の闇に覆われた夜、燦爛たる赤月がハンターを照らした。
満ち溢れた魔獣の力が鎧と兜の間から溢れ出た。
合体した力で並べられた背の槍たちは、まるで星座を刺繍したかのようだった。
眩しくも凶暴で、控えめでありながらも鋭さを秘めた光。
まるでリヴァイアサンの再臨だった。

粛然とした槍先をじっと感じ取っていたハンターが口を開いた。

「狩りを始めよう」

赤い月の狩猟祭は永遠に終わることはないのだ。

真ダークランサー

月も星も出ない夜。
一縷の光も入らない漆黒の闇。
闇を見たと思うのか?
お前が目にした闇は、単なる光の欠如に過ぎない。

私の闇は空間を歪める力であり
存在を侵食する権限。
光を染めてしまう呪いであり
闇さえも飲み込んでしまう疫である。
何ものでもないもの(無)からも拡散されゆく権能。

闇が迫っていることにすら、気付かない浅はかな奴め。
深淵を見つめながら、それがお前を見ていることに気付かないとはな。
既に喉元にまで浸食が及び声も出ないだろう。
どんな手を使っても見ることはできないのだ。恐怖に怯えろ。
何を試みようが阻むことなどできないのだ。苦痛に震え上がれ。

お前が必死に足掻くほど、沼はより深いところへお前を引きずり込むだろう。
いずれ疲れ果て全てを諦めた時、
お前の力を貪り食い尽くす。

浸食されるがいい。



以上、魔槍士の真覚醒ストーリーでした!
次回はガンブレーダーの真覚醒ストーリーを公開します。お楽しみに💖

GMフォルテでしたヾ(゚ω゚)ノシ

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