GMブログ

詳しいアップデート内容や注目のトピックスを集めています。

  • GMブログ

    真覚醒ストーリー 女鬼剣士編

    2023.05.10 17:55

こんにちは!
GMフォルテです。

先日公開しました男鬼剣士の真覚醒ストーリーはご覧いただけましたでしょうか!?
同じ鬼剣士でも転職キャラクターによって様々なストーリーが用意されていましたね😯

今回は女鬼剣士の真覚醒ストーリーをお届けします!
壮絶な過去を持つ彼女たちは、一体どんなストーリーを持っているのでしょうか。
ご覧下さい🎵



真ソードマスター

「フランベルジェ」

燃え続ける魔力の炎は、冷え切った頬をすぐさま温めた。
彼女は力強く握っていたフランベルジュの柄をそっと下ろし、保護具に魔獣の力を込めた。
火属性の魔剣は空中に浮かび上がり、命令を待つと言わんばかりに、そっと彼女に付き添った。

「ガラティン」

凄まじい寒気が凝縮した、鋭く美しい魔剣が姿を現す。
効率よく魔力を使うためには、複数属性の魔剣を同時に呼び出すのはタブーだったが、
彼女は今、そんな境地を超えようとしていた。

「ストームブリンガー、バリサダ」

すぐさま彼女が召喚した「ストームブリンガー」と「バリサダ」が現れ、彼女の周りを旋回した。
彼女は腕につけた保護具をしばらく見下ろした。
一段と高性能化した魔剣がさらに厳めしいオーラを放っていたものの、魔力は容易に制御できた。
もう一度心を集中させた。ここからが本番だった。

「……レーヴァテイン!」

周りを漂っていた4属性の魔剣が一点に集まり、彼女と盟約を結んだ究極の魔剣:レーヴァテインが姿を現した。
あらゆる魔剣の頂点に立つ存在。
彼女の魔力が一段と強くなったことを示すように、レーヴァテインはさらに巨大化し、
剣身からは保護具を通して変換された魔獣の力が絶えず溢れ出た。

彼女は強化されたレーヴァテインの柄をそっと握った。
以前と比べ倍以上に大きくなったものの、確固たる盟約と魔力の繋がりにより、その重さは羽毛よりも軽かった。
深呼吸をした彼女は虚空を見つめながら、斬るべきポイントを頭の中で描いた。
しばらくして、力強く振り回されたレーヴァテインが爆発的な魔力を放ち、空間を切り裂いた。

レーヴァテインがつくった次元の亀裂から魔剣が次々と現れ、星の如く夜空を覆う。
先程消えたフランベルジェ、ガラティン、ストームブリンガー、バリサダの姿もあった。
魔剣は命令を待つ兵士の如く整列していた。彼女はそれらが軍隊と同様に、自分の合図に合わせて進撃することがわかった。
修行に過ぎないはずなのに、まるで軍隊を率いて戦場に向かう時のような緊張感に襲われた。

彼女が指揮を執るようにレーヴァテインを振りかざすと、時空を切り裂く魔剣の軍勢が流星群の如く猛烈に降り注いだ。
やがて天地を揺るがす大きな衝撃が地面を襲う。
巨大な魔力の余波が過ぎ去り、地面は変わり果てた姿になっていた。

自分の成果を確かめた彼女の口元には、満足げな笑みが浮かんだ。
彼女の目は最初からパロマンを越え、帝国の中心部に向けられていた。

真ダークテンプラー

「それで、初めて会った時はどんな印象でしたか?」

リーテの突然の問いかけに、アドラスはしばらく虚空を見つめ、過去を振り返りながら重い口を開いた。

「さあ……説明してもなかなかピンとこないと思うよ。あなた自身が会ってみない限り」
「でも、気になるんですもの」

リーテの落ち込む姿に、暗闇の中で微笑むアドラス。

「『ああ、ここでおしまいだ』と思ったの」

アドラスの率直な感想を聞いて、リーテはおかしそうに小さく笑った。

「敵に囲まれていたから?」
「いや」

過去の一定の記憶が鮮明に蘇っているのか、
彼女の声には、知らず知らずのうちに力が込められていた。

「その方を見た瞬間、思わず死の予感が頭をよぎったのよ。
もしウシルが誰かの魂に乗り移られたら、あんな感じかな。
常に死が付きまとう騎士として、一度たりとも死を恐れたことはないと思ったけれど、
実際は私がこれまで正面から死と向き合ったことがなかっただけ」

汝は死に救われるだろう。
彼女と向き合った瞬間、アドラスの耳元には死神の声が聞こえるようだった。
それは、何千回も剣を振り回してウシルの力を鍛えた時よりも、はるかに鮮明で確かな感覚だった。

アドラスが辛うじて彼女を死神と混同しなかったのは、
彼女の神々しさ以上に、同じ神に対する敬虔な信仰心が感じ取れたからだろう。
アドラスの感想を聞き、考え込んでいたリーテが尋ねた。

「いつかまたあの方にお目にかかれる日は来るでしょうか?」

ネメシスの城塞で一連の事件が起きた後、
彼女はいつか戻ることを約束して、忽然と姿を消してしまった。
死のオーラをまとったベールに身を包み、忽然と……

「もちろんよ」

一寸先も見えない暗闇の中を自信に満ちた足取りで進みつつ、
暗闇がもたらす安らぎに身を委ねながら、アドラスは心の中でつぶやいた。

「いつでも影の中で神なるご用命をお待ちしております。ウシルの代理人様」

真デーモンスレイヤー

何千匹ものヘビが一斉に肌を這うような不気味な感覚とともに、
魔剣を離れた魔人たちがスーツの形に変わり、私の体を包み込んだ。
まるで鎧を身につけていないかのように軽く、どんな攻撃からも守ってくれそうな安心感。
細胞のひとつひとつに彼らの力が宿り、何でも叩き潰せそうな自信に包まれた。

[……満足か?]

ダイムスの声が頭の中で鳴り響いた。
彼の力を借りなくても私が魔人らを完全掌握できていることに衝撃を受けたのか、辛うじて平静を装っている様子だった。
表情や声から感じ取るのではなく感情そのものが脳に届くので、彼の動揺は隠しようがなかった。
思わず会心の笑みをもらした。一時は力を借りざるを得ず彼らに屈服するところだったが、今や正反対の立場になっている。

「やはり……武力の前では尻尾を巻くのだな。
ある意味、魔人という名前に似つかわしくない、正直な奴らだ」

私は武力で彼らを完全制圧して服従させた。
答えは目の前にあったのに、ずいぶんまわり道をした気がした。
魔人には許可を得るよりも押し付ける、認めさせるよりも屈服させることが、より効果的だったのだ。
先程までダイムスの味方として私に歯向かっていたプノムとケルクスは、今や私の足元でおとなしくひれ伏している。

「ダイムス」

ビクッと体を震わせるような感覚から私の声に神経を尖がらせている奴の様子が伝わった。
その姿があまりにも滑稽で、口を閉じているにもかかわらず、全身から笑い声が漏れるようだった。
他人の背中を踏みつけてその上に立つ強者の気分とはこれのことか。

「これっぽっちで満足かって?もちろん、違うわ。
私の剣を見てみて。こいつらが抜けてから牙をすべて失ったかのように、無残な姿になってしまったじゃない」

ようやく言葉の真意に気付いたのか、激しく動揺するダイムスの様子が伝わってきた。

[貴様、まさか!]
「ああ、これ以上お前の許可や承認などは必要ない。
こっちに来て私の剣になりなさい、ダイムス」

驚愕するダイムスだったが、負けじと姿勢を崩さないのが伝わった。
力負けしたダイムスのオーラが魔剣に吸収されていった。

[アルカトラズ……]

圧倒的な力と魔剣で作り上げた私の永遠なる檻。
手に持った剣を軽く振り回したら、不満げな印象とは裏腹に、
ダイムスは私の手足のように動き、オーラを放った。

これで私は魔人らの真の女王になったのだ。
魔人らで満たされた私の檻に、敵の魂をも閉じ込めて跪かせよう。
これで世界中の魔人が我が足元にひれ伏し、服従せざるを得ないだろう。

真バガボンド

真っ白な月が浮かぶ夜空の下、彼女はひとり別世界で戯れているようだった。
彼女の剣が通る場所は例外なく血が飛び散ったが、
彼女の周辺で咲く美しい花々が、血のにおいを打ち消していた。

長い間、流浪人として大陸を渡り歩き、相当な数の剣術を見てきたと誇っていたが、
井の中の蛙の思い上がりに過ぎなかったのだろうか。
独り善がりだった自分が一気に恥ずかしくなった。

多くのバガボンドが長年積み重ねた実力や剣を頼りに我が道を切り開くものの、
その中でも超人的な忍耐力や生まれつきの才能を持つごく一部の者にだけ、剣豪、剣帝などと尊敬の念が込められた称号がつく。
しかし、その日私が目撃したのはそれ以上の境地。
剣仙。もし剣術の世界に仙人の境地があるとしたら、こんな感じだろうか。

簡単な動作ひとつひとつからも節度と余裕が同時に伝わり、
我が武道のことなら隅々まで知り尽くしていると言わんばかりの自由奔放かつ悠々自適な舞。

「生涯最後の月光だというのに……」

両手の上で自由に舞っていた二本の剣は、いつしか魔法の如く一体化し、
その瞬間繰り広げられたのは、世界も息を呑むような、静かで力強い一閃。
満月の下、彼女が真っ二つに斬り裂いた世界には、敵の最期を見送るかのように花が咲いた。

「はぁ……」

誰もが倒れた夜空の下で、彼女は花が咲いて敵が息を引き取るのを、心から悲しんでいるようだった。
藪の中で取り憑かれたようにその姿を眺めていた私は、彼女と目が合った瞬間、まったく身動きがとれなくなり
咲き誇り、散りゆく花びらの中、軽やかな足取りで消えてゆく彼女を無言で見送るしかなかった。

あの日の真実に気づいたのは相当な時間が経ってから。あの日見た花びらは本物ではなく、
人が放ったオーラがまるで花びらのように分散したものだった。

- あるバガボンドの回顧録

真ブレイド

「鈍らだったか」

その一言は、千金のように肩の上に降り注いだ。

二本の剣を抱いてからは、迷いなど捨てたと思っていた。
復讐という正当な怒りの前に立ちふさがるものは何でも斬り捨て、敵は刃の下に沈黙した。
一歩踏み出すごとに花開く赤いつぼみは、血に染まった復讐の道を誰にも遮ることができないことを証明した。

だが、敗北した。
ためらいなど感じることなく暴走していた憤怒は、淡々と振り下ろされる一撃と共に激流に巻き込まれるようにして消えていった。
刃物のように鋭く研ぎ澄まされた感覚は一瞬で何の役にも立たなくなり、
当代の強者たちを跪かせたスキルも、仇敵を貫くために長く鍛え上げた刃も、彼には届かなかった。
だが、彼は未練など無いというように、振り向きもせず遠ざかっていく。

結局、うつむくしかなかった。
命よりも大事にしてきた二本の剣は敗北の証となって地面に転がり、
復讐を夢見る心は、それよりも更に無残に奈落へと落ちていった。
復讐に心を奪われて、振り返ることができないのですね。
突然聞こえてきた柔らかい声に顔を上げる。

「焦ってはいけません」

黒髪の男が地面に転がっていた二本の剣を拾い、差し出す。

「折れたって構わないはずです」
『折れても大丈夫だ』

いつだったか……自分の剣を差し出したあの人の姿が重なって見えた。
そのせいだろうか。無意識に手を伸ばし、剣を握っていた。

「すでに立派な剣があるでしょう」
『こうして立派に生まれ変わっただろう?』

剣を握る手が震えた。

「あなたは、もう道を見つけました」
『お前の道を見つけたんだな、我が娘よ』

震える体を抑えながら、二本の剣を支えにして無理やり体を起こした。
乱れた髪に顔が隠れていたが、その下には理由の分からぬ微笑があった。

黒髪の男は満足したように笑い、身を翻して彼の後を追った。

そして少女は。
いや、彼女は。
いつものように黒く塗られた眼鏡をかけ直し、何の未練もないと言うように踵を返した。
そして、新たな一歩を軽く踏み出す。今度は間違えないと誓うように。

最初に戻るのだ。一本の剣になるために。
- ブレイド(Blade)



以上、女鬼剣士の真覚醒ストーリーでした!
次回は男格闘家の真覚醒ストーリーを公開します。お楽しみに😄

GMフォルテでしたヾ(゚ω゚)ノシ

お知らせ