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真覚醒ストーリー 男鬼剣士編
2023.04.19 15:53
こんにちは!
GMフォルテです。
現在アラド戦記には16人のプレイアブルキャラクターが存在しており、全員が真覚醒まで実装されていますね。
彼らにはそれぞれのストーリーが用意されていますが、彼らが真覚醒するに至ったストーリーを見てみたくはないでしょうか!
そこで今回から、真覚醒ストーリーを各職業ごとに掲載していきたいと思います😊
初回は男鬼剣士編です。
鬼手を持つ彼らの真覚醒ストーリーを、どうぞお楽しみ下さい✨
真ウェポンマスター
心のどよめきが刃先に響いた。
何でも斬れると自信に満ちた時もあったのに、
一瞬にして傲りとなり、何一つ斬れなくなってしまった。
初心に返ろう。
運命に逆らい、剣の道に進もうと心に決めた瞬間を思いだせ。
他人が避けた道を我が道と信じて突き進んだあの瞬間のように
彼に追従するのではなく、我が道を歩むのだ。
全てを、取り払ってしまえ。
そうやって、無に帰した時、
鉄の剣より鋭く、重い
心の剣をその手に握るのだ。
そしてついに自ら切り開いた山の頂上で
向こう山の頂上にいる彼を眺めよう。
俺が剣の道を選んだのは
境地に達するためでも、彼の上に立つためでもない。
俺は剣聖でも、剣神でもないのだ。
並みのウェポンマスター。
それで十分だ。
真ソウルブリンガー
二つの世界を隔てる巨大な扉が開き、やがて一つになる。
一つの世界で二つの月が共存することはあり得ぬ。
現世の月が息をひそめて姿を消し、冥界の月が姿を現した時、
鬼の気配に怖気づいて影すら隠してしまう雑鬼たち。
まるで時が止まったかのように静寂が訪れた。
まもなく扉の向こうからとてつもなく巨大な存在が現れる。
かつて滅びゆく帝国のために潔く命を投げだした神官ですら恐怖に震えた存在。
その姿を現しただけで、百鬼が震えおののくという冥界の絶対者。
冥界の門番であり、鍵の持ち主として相応しい者。
第8鬼門の主、カロン。
「百鬼の上に君臨しようとする者よ」
彼の言葉ひとつひとつが呪いをかけるかのように、脳裏に焼き付いた。
その反面、百鬼の上に立ち王になろうとする者は、笑みを浮かべるのだった。
「その力を寄越すのだ」
それと同時にブレードファントムらがどっと押し寄せて、ウウゥと言いながら剣を構えた。
彼以外の8人の鬼神もその光景を見守っていた。
「其方に従う筋合いはなかろう」「呼び出しに応じない鬼神を冥界行きにしてやるぞ」
鬼音が鳴り響いた。
冥界の扉の向こうでは力を発揮できず、門番をつとめる彼としては、
現世に関われるこの提案がこの上なく魅力的であった。
しばらく沈黙が続いたものの、答えはすでに決まったも同然。
あんなに騒がしかった鬼音が一瞬にして消えた。
そしてカロンの手から一本の剣が現れた。
「其方に冥界の鍵を与えよう。しかし、其方はさらなる業を背負うことになるだろう……」
それは助言であり、警告でもあった。
そんな際どい駆け引きの中でも、彼は笑みを見せる。
すでに答えは決まっているようだった。それに気づいたカロンは手を差し伸べた。
「剣をお受け取りください。百鬼の王であり、九人の鬼神の支配者として相応しい者よ」
真バーサーカー
ここに、もう一つの寓話が始まる。
噴出した血気が全身と剣に降りかかった。
血気は腕から始まり、やがて胸へと広がる。
経験したことのない、引き裂かれるような激しい痛みが、全身を駆け巡る。
苦しさのあまり、全身がバネのように跳ねあがった。
体がガクガクし、骨も好き勝手に折れていく。
全身の血が暴れまわり、すぐにでも血管を飛び出しそうな気配だ。
あとわずかの理性は、それでも抵抗を試みる。
これ以上は危険だ、
今こそは、
力に騙されてはならぬ。
このままでは
死んでしまうぞ。
あの力を扱えるはずだ。
理性はついに底をついた。
目を開く。
俺は生きている。
心臓を貫通した血気の跡から、苦痛がひしひしと伝わる。
あふれ出す血気の甲冑を感じる。
これまでにない高揚感が体中を満たす。
狂気に包まれた剣を手にする。
空に向かって豪快に笑う。
これは生き残った者の戦利品。
ああ……俺は間違っていなかった。
この力はこれで我が物になった!
真阿修羅
暗黒の波動のなかで心眼を開いた者よ。
雷電の波動で雷神を呼び出した者よ。
其方は今や全ての資格を満たしている。
そろそろ本来の目を開くのだ。
さすれば、慧眼を手に入れ、
万物の中で波動の流れを確認できるだろう。
見たいものが目に映り、
感じたいことが感じられるだろう。
あらゆることを悟り、
あらゆるものの本質が見えるだろう。
波動がある場所なら
其方の力が届かぬことはなかろう。
それは、まさに「権能」と言えよう。
- 波動秘伝書・最終章より
真剣鬼
俺はある者を見守っている。
一時、「夜叉」と呼ばれた男。
夜叉はパオの丘の上に立っていた。
彼は誰かを待っていた。
誰かの策略だったのだろうか。
何千もの闘鬼が夜叉を取り囲んだ。
決して夜叉が待つ相手ではなかった。
わかったぞ。あの連中はたしかタオ家門の……
いつも通り、夜叉は闘鬼らを斬り下ろした。
さすが夜叉と呼ばれるだけのことはあった。
彼の剣術を観察していたら、忘れていた剣術を思い出した。
ああ、俺はあんな風に戦っていたな。
しかし、その勢いは長くは続かなかった。
数には勝てず(衆寡敵せず)。
気力が尽きた夜叉自身も、死体の山の上に倒れた。
呼吸が荒くなり、最期の瞬間が近づいていることが本能的にわかった。
呼吸が徐々に浅くなっていく中、人の気配を感じて顔を向けた。
待ち焦がれていた相手が、叫び声を上げながら駆け寄ってきた。
「……様! ……モハン様!」
我が弟子よ、やっと来たか。
君は奴隷出身でありながら、優れた資質を持っていた。
もしかしたら、ヤシンよりも、な……
これで最後か。
人生を通して剣に生き、何一つ心残りはないと思っていた。
だが、君のさらなる成長を見届けることもできず、
待ち望んでいた君との対決も、もう叶わない。それが悔しくてならん。
ああ……このまま非業の死を遂げるしかないのか。
再び顔を空の方に向けた。
割れた月が夜叉を照らしていた。
「……そうはさせるものか」
意識の隙間に流れ込んだ光景は次第に薄れていき、
最後に発した言葉だけがハッキリと脳裏に焼き付いた。
……。
夢だったのか? いや、これは……現実の記憶だ。
感情を失くし、鬼と化した剣士が目の前にいる。彼をじっと見つめた。
まさに惡鬼無雙の異名に相応しい男。
記憶が戻れば戻るほど、忘れていた何千もの剣術を思い出す。
これを身につけた彼が鬼と化するとは。あまりにも数奇な運命ではないか。
「続けよう」
彼に剣を向けると、彼も無言で剣を抜き取った。
ようやく口元に笑みが戻った。
この男ならきっと俺の心残りを晴らしてくれるだろう。
いかがでしたでしょうか!
次回は女鬼剣士の真覚醒ストーリーを公開します。お楽しみに🎵
GMフォルテでしたヾ(゚ω゚)ノシ